前回のPart1では、Pretentious(気取った・もったいぶった)など、人間のちょっとした見栄やマウンティングに関する英単語を紹介しました。
まだまだたくさんあるので、今日は第2弾。
テーマは、「一言で訳せない、人間のリアルな心理状態」
計7つに厳選して紹介します。
人間のめんどくさい本性を表す英単語5語
Vulnerable(ヴァルナラブル)
【辞書訳】
傷つきやすい、脆弱な
【リアルなニュアンス】
「心が完全に無防備になっていて、誰かの何気ない一言で一撃でメンタルが崩壊しそうな状態」
または、「プライドを全部捨てて、自分の弱みや本音をさらけ出している生々しい心理」
物理的に体が弱いとかではなく、メンタルが「ガラス細工」になっている状態です。海外のカウンセリングや、親友同士が夜中に本音で語り合うシーンで使われがち。
- 失恋直後
- 大きな失敗のあと
- 本音を話して、もう強がれないとき
- 何気ない一言で傷つきそうなとき
【例文】
“I’m feeling really vulnerable right now after the breakup. Please just be nice to me.”
(失恋したばかりで、今マジでVulnerableだから……とにかく優しくして。)
Defensive(ディフェンシブ)
【辞書訳】
防衛的な、身構えた
【リアルなニュアンス】
「自分の非やミスを指摘されたときに、プライドが許さなくて『でも!』『だって!』といちいち言い訳を並べたり、逆ギレして自分を正当化しようと必死にしがみついている痛々しい態度」。
単に「身を守る」という意味ではありません。何か突っ込まれたときに、顔を真っ赤にして「言い訳モード」に突入した人を見たことがありませんか?あの最高にめんどくさい態度がコレです。
- 「でも」
- 「だって」
- 「それは違う」
- 「私だけが悪いわけじゃない」
【例文】
“Don’t get so defensive. I’m just asking a question.”
(そんなdefensiveになんなよ。ただ聞いただけじゃん。)
Hypocritical(ヒポクリティカル)
【辞書訳】
偽善的な、猫をかぶった
【リアルなニュアンス】
「お前が言うな」「自分を完全に棚に上げてよく言うよ」に近い。
言動と行動が矛盾している人間への表現。
ただの「嘘つき(liar)」とは違います。「自分はめちゃくちゃサボっているくせに、人には正論で説教してくる」ような不条理な上司や、ネットの自称ご意見番に対して、呆れと怒りを込めて使われます。
- 自分もやっているのに、人だけ責める
- 自分はサボっているのに、人には努力を求める
- 言っていることとやっていることが違う
【例文】
“It’s so hypocritical of him to tell us to work hard when he leaves early every day.”
(毎日自分は定時前に帰るくせに、俺たちに『もっと死ぬ気で働け』とか言ってくるの、マジで Hypocritical)
Passive-aggressive(パッシブ・アグレッシブ)
【辞書訳】
受動攻撃的な
【リアルなニュアンス】
真正面から文句を言う度胸はないくせに、シカトする、わざと不機嫌そうにため息をつく、聞こえるように舌打ちする、嫌味な言い方をする。
など、陰湿な態度で遠回しに不満をアピールしてくる、タチの悪い態度。
ビジネスメールで、表面上は丁寧なのに裏ですごい色々言っている(”As per my previous email” など)のもまさにこれです。
- わざと冷たくする
- ため息をつく
- 遠回しに嫌味を言う
- 丁寧なメールで圧をかける
【例文】
“I hate her passive-aggressive emails. She always puts ‘As per my previous email.”
(彼女の『前にもメールしました通り(=何回言わせんだよ)』ってPassive-aggressiveなメール、嫌い)
Codependent(コウディペンデント)
【辞書訳】
共依存の
【リアルなニュアンス】
「お互いに相手に執着しすぎて、お互いをダメにし合っているメンヘラ気味な関係性」。
心理学の堅苦しい言葉に見えますが、ネイティブはもっとカジュアルに「泥沼カップル」や「過保護すぎる親子」に対して使います。
「相手に尽くすことでしか自分の価値を感じられない人」と「それに甘えて依存しだらしなくなる人」のドロドロした空気感です。
- もう嫌だって愚痴だらけなのに別れないカップル
- 過干渉な親子
- 相手に尽くすことで自分の価値を感じる関係
- 依存されることで必要とされていると感じる関係
【例文】
She keeps saying he’s emotionally abusive, but she never leaves him. They are so codependent.
(彼氏がモラハラだってずっと言ってるのに、結局別れない。完全にCodependentだよ。)
知っておきたい素敵な褒め言葉の英単語2語
Resourceful(リソースフル)
【辞書訳】
機知に富んだ、資源が豊かな
【リアルなニュアンス】
「どんな想定外のピンチが起きても、今あるモノや人脈をフル活用して、泥臭く、かつ鮮やかに問題を解決してしまう圧倒的なたくましさ・生活能力の高さ」。
物がないなら工夫して作り、予算がないなら知恵を絞り、知識がないなら知っている人にすぐ電話する。
そんな「生き抜く力が強くて頼りになる人」を絶賛するときの言葉です。単に「頭が良い(smart)」とは次元が違うカッコよさがあります。
- お金がないなら工夫する
- 情報がないなら調べる
- 人脈が必要ならすぐ動く
- トラブルでも止まらない
【例文】
“She’s so resourceful. Even when our flight was canceled, she managed to find us a hotel and a rental car within ten minutes.”
(彼女って本当にResourceful。飛行機が欠航になったときも、たった10分でホテルとレンタカーを確保してくれたんだよ。)
Empathetic(エンパセティック)
【辞書訳】
共感的な、思いやりのある
【リアルなニュアンス】
単に「優しいね(kind)」と声をかけるレベルではなく、「相手の痛みや苦しみを、まるで自分のことのように100%の解像度で感じ取り、その人の心に完全に寄り添うことができる深い人間性」。
ただの同情(sympathy)は「かわいそうに」と上から目線になりがちですが、empathetic は相手と同じ泥沼に一緒に飛び込んで隣に座ってあげるような、一段深いレベルの「心の共鳴」を指します。
- ただ優しいだけではない
- 相手の痛みを軽く扱わない
- 「かわいそう」ではなく、同じ目線で受け止める
- 話している相手が「わかってもらえた」と感じる
【例文】
“He is a very empathetic listener. Every time I talk to him, I feel like I’m finally being understood.”
(彼は本当に Empatheticに話を聞いてくれる。彼と話すと、自分の気持ちを完璧に分かってもらえた気がして救われるんだよね。)
まとめ
いかがでしたか?
ドロドロしためんどくさい心理から、リスペクトを込めた褒め言葉まで、どれも英語のテストには出ませんが、知っておくことで映画やドラマの理解も一段と増すと思います。
言葉の額面通りの日本語訳の裏にある「人間の生々しい感情」までセットでインストールしておくと、「ネイティブのリアルな会話のトーン」を理解するのに役立ちます。
今回紹介したような「教科書や辞書とは違うリアルなニュアンス」をもっと知りたい方は、ぜひこちらの記事も合わせて読んでみてください。
👉 【Part1】「気取った」「マウンティング」って英語で何て言う?
👉 ネイティブ英語と教科書英語
辞書や教科書では伝わりにくいニュアンスを含む表現を解説しています。
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大事なのは、単語そのものより、
- どんな人に使うのか
- どんな態度を表すのか
- どんな文で出てくるのか
までセットで見ることです。
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