TOEICのリスニングで突然現れる、オーストラリア人ナレーター。
単語は難しくないはずなのに、声がこもって聞こえる。音の境目がわからず、文全体が一つの塊に聞こえる。アメリカ英語なら聞き取れる英文まで、急にわからなくなることがあります。
オーストラリア英語を完璧に聞き取る必要はありません。
TOEICで必要なのは、オーストラリア英語を完璧に聞き取ることではなく、特徴を知って、必要な情報を拾えるようにすることです。
なぜオーストラリア英語は「こもって」聞こえるのか
オーストラリア英語も、文法や単語が大きく違うわけではありません。
聞き取りにくく感じる主な原因は、普段聞き慣れているアメリカ英語と母音やイントネーションが違うことです。
日本人には、次のように聞こえることがあります。
- 母音が普段覚えている音と違う
- 単語の境目がわかりにくい
- 力を入れない部分が短く流れる
- 語末の
rがアメリカ英語ほど強く聞こえない - 声が口の奥に引っ込んでいるように感じる
自分が知っている音と違うため、脳が英単語として処理できず、全体がぼんやり聞こえている可能性があります。
TOEICで戸惑いやすいオーストラリア英語の発音
話者によって発音には差がありますが、特に戸惑いやすいのは母音です。
day・date・eightが違って聞こえる
day、date、eight、late、changeなどは、アメリカ英語の「エイ」よりも「アイ」に近く聞こえることがあります。
- day:デイ → ダイ
- date:デイト → ダイト
- eight:エイト → アイト
- late:レイト → ライト
- change:チェインジ → チャインジ
TOEICでは、日程や予定変更の話で出やすい単語です。
The delivery date has been changed.
配送日が変更されました。
dateとchangedが両方とも想像と違う音に聞こえると、知っている文章でも追えなくなります。
todayが「トゥダイ」に聞こえる
todayの後半も、「デイ」より「ダイ」に聞こえることがあります。
The store will close early today.
その店は今日、早く閉店します。
「トゥデイ」という音だけを待っていると、todayだと気づくのが遅れます。
can’tが「キャント」より「カーント」に聞こえる
オーストラリア英語のcan’tは、母音が長く、「カーント」に近く聞こえることがあります。
I can’t attend the meeting tomorrow.
明日の会議には出席できません。
canかcan’tか迷ったときは、その単語だけでなく、後ろの動詞や文全体の意味も確認します。
here・near・yearの語末に「r」がない
オーストラリア英語では、母音の後ろにある語末の r を、アメリカ英語のようにはっきり発音しません。
- here:ヒア/ヒーァ
- near:ニア/ニーァ
- year:イア/イーァ
The documents are over here.
書類はこちらにあります。
アメリカ英語のような強い「r」の音を待っていると、別の単語に聞こえることがあります。
no・go・phoneの母音も違って聞こえる
no、go、phoneなども、アメリカ英語とは母音の動きが違います。
- no:ノウ → ナウ
- go:ゴウ → ガウ
- phone:フォウン → ファウン
完全にカタカナどおり発音しているわけではありません。日本人には、そのように聞こえることがあるという目安です。
覚えるべきなのは、正確なカタカナ発音ではありません。
自分が覚えている音と違っても、同じ英単語として認識できるようにすることです。
強く読まれる単語を拾う
オーストラリア英語が聞き取りにくいときに、全文を一語ずつ追おうとすると間に合いません。
答えに必要な単語を拾います。
The meeting has been moved to Friday afternoon.
すべて聞き取れなくても、
- meeting
- moved
- Friday afternoon
が聞こえれば、
「会議が金曜午後に変更された」
と判断できます。
TOEICでは、次のような情報が強く読まれやすく、設問の答えにもつながります。
- 人や物を表す名詞
- 動作を表す動詞
- 曜日や時刻
- 数字や金額
- 場所
- 変更内容
聞き取れなかった短い音を考えている間に、重要な単語まで通り過ぎないようにします。
先読みで「聞こえる単語」を増やす
Part3・Part4では、設問と選択肢を先に読んでおくと、聞き取るべき内容を絞れます。
たとえば、選択肢が次の4つだったとします。
- Replace a machine
- Contact a customer
- Change a delivery date
- Prepare a report
音声を聞く前から、話題の候補は次の4つです。
- 機械の交換
- 顧客への連絡
- 配送日の変更
- レポートの準備
この状態で聞けば、
- machine
- customer
- delivery
- date
- report
などの単語に反応しやすくなります。
アクセントに慣れていなくても、何が聞こえる可能性があるかを先に知っていれば、音を単語として認識しやすくなります。
何の話かわからないまま音声を聞くより、候補を持って聞いた方が有利です。
練習では、聞こえた音をカタカナにして残す
文章を見れば知っている単語なのに、音声では別の音に聞こえた。
その場合は、実際に自分がどう聞こえたかを残します。
YouGlishで、単語やフレーズを入力し、英語の地域をAUSにすると、オーストラリア人が実際に話しているYouTube動画だけを再生できます。
字幕も確認できますので、音と文字で単語を確認することができます。
たとえば、
date
自分には「ダイト」寄りに聞こえた
today
「トゥデイ」ではなく「トゥダイ」寄りに聞こえた
available
真ん中の音がほとんど聞こえなかった
発音記号を正確に書く必要はありません。
このメモの目的は、正しいカタカナ発音を作ることではなく、文字で知っている単語と、実際に聞こえた音を結びつけることです。
同じ音声をもう一度聞くときは、次の順番で確認します。
- 音声だけで聞く
- 聞こえた単語を確認する
- スクリプトを見る
- 聞こえなかった部分をカタカナで残す
- スクリプトを見ながら聞く
- 最後に音声だけで聞く
何度も問題を解くだけでなく、どの単語がなぜ聞こえなかったのかを確認します。
まとめ
オーストラリア人ナレーターが聞き取れないのは、普段覚えている発音と違うため、知っている単語を単語として認識できていない可能性があります。
対策は、次の4つです。
- 戸惑いやすい母音の違いを知る
- 強く読まれる重要語を拾う
- 設問と選択肢を先読みする
- 自分にどう聞こえたかをカタカナで残す
オーストラリア英語を完璧に聞き取る必要はありません。
設問に答えるための単語が拾えれば、正解できます。
TOEICは、Partごとに見るポイントが違います。
次は苦手なPartの攻略記事へ進んでください。
- [TOEIC Part2 最初の単語を聴き逃した時に消去法で1点をもぎ取る技術]
- [TOEIC Part3・Part4 聞き方のコツ]
- [TOEIC Part5 時間配分のコツ]
- [TOEIC Part5の品詞問題の見分け方]
- [TOEIC Part7 進め方のコツ]
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